業務に追われるケアマネージャーの現実

利用者や家族の立場に立ちながら、今ある生活の中の問題点を改善していくために、様々な介護サービス事業所と連携してケアプランを実現する役割を担っているのがケアマネージャーです。ケアマネージャーが担当する利用者は、介護保険法によって人数の上限が設定されていますが、20人前後の担当者を抱えるケアマネージャーは、全ての担当者の状態を把握して業務を遂行しなければならないため、意外とハードです。

しかも、ルーティンワーク以外にも、ケアプランの見直しやアセスメント、カンファレンスなどがあり、どうしてもスケジュールに追われがちになります。さらに、高齢者はちょっとした体調の変化や転倒などによって大きな怪我や病気を引き起こす可能性も多く、それらの緊急対応時には相談を受けることも少なくありません。すると、益々スケジュールが詰まってしまい、残業を余儀なくされることもあると聞きます。

したがって、ケアマネージャーは、デスクワーク中心の体力を要しない仕事のイメージとはかけ離れ、毎日が慌ただしく、何事にも柔軟に対応するスキルと調整能力が求められる仕事であると言えます。熱心なケアマネージャーほどこの傾向は強く、利用者ファーストで行動してしまうと、自分にそのしわ寄せがきてしまうのです。

このような働き方は、長期的に考えると心身を疲弊してしまいます。ですから、自分が不在の時にも初期対応が出来るようなサポートづくりや、職場環境を構築しておかなければなりません。